割れが起こる原因とは
~割れる原因を理解してより楽しく楽器を吹こう♪~

どうして割れちゃうの!?

楽器の割れは、管体の表面と内径の膨張率が表面が小さく、内径が大きいときに起こります。
木の性質は乾燥している時、または温度が低い時(寒い)に縮み、多湿の時または温度が高い時(暖かい)に膨らもうとします。
楽器の表面が冷えていると木は縮もうとしていますが、その状態で管体に暖かい息を入れると、管の内側(内径)は膨らもうとします。
表面は膨らむ準備ができていないので内側からの膨らもうとする力に負けて管体の表面が割れてしまうのです。

膨張率が異なる季節は日本では11月~4月です。寒い時期ですね。
冬期は温度が下がり、すぐに管体も冷えてしまいます。
さぁ楽器を吹くぞ!と思って組み立ててすぐに管体に息を入れてしまわないで、
まずは表面を暖めて(軽く握ったり、洋服の内側にあてたり)表面が人肌になってから
吹き始めましょう。

では、寒い時期だけ気をつければいい!とお思いでしょうか、
実は、夏期も割れてしまう可能性があるんです。夏場は部屋の中に冷房が効いていますよね。
冷房の効いた部屋は冬期と同じ条件ですので、冷房の管体への直風を避け、
楽器の表面を冷やさないように人肌になってから吹きましょう。
また、冷房の効いた部屋に吹き終わった楽器を置いたままにする場合は、必ずスワブ
を通して(オーボエの場合は羽を通して)、ケースにしまうか布をかぶせるなどして
裸で放置しないようにしてください。
演奏中もスワブ、羽を頻繁に通して、内径の水分を取ることが重要です。

以上のことを守れば割れを最小限に防ぐことができますよ!!


以下の場合に関しては購入者が割れを防ぐことができません。
・製造過程の初期の段階の自然乾燥の期間が短かった場合
・割れやすい材質であった場合